結界師 21巻

「皆大したケガもなかったし
このくらいで済んで良かったわ」

結界師 21 (少年サンデーコミックス)

結界師 21 (少年サンデーコミックス)


 結界師最新刊出ましたー。冒頭に台詞抜き出した通り、今巻では時音がカッコいいです。

 良守と影宮を助けるため、躊躇無く土地神殺しの汚名を被る時音。その肝ッ玉の座り具合といい、焦る良守に「大丈夫よ」と言う気遣いといい、凛として実にカッコいい。まさに黒髪お姉さんキャラの魅力全開。素晴らしい。
 そもそも、普段は時音って良守に「頭ポンポン」なんてやらないじゃないですか。やっぱり時音も多少は動揺してると思うんですよね。それでも良守を落ち着かせるために敢えて大した事じゃないように振舞うんですよ。もうね、そういう姿勢がたまらなく痺れます。


 あと、今巻で良かったのは影宮と良守が屋根の上で話すシーン。

 突っ走って行動し、結果的に時音に土地神殺しをさせる事になってしまった良守に対して、「もっと考えろ!」と言う影宮。

 影宮は本当に良いツンデレです。一時は「実は影宮って女なんじゃない?」なんて考えたこともあったけれど、こういう場面を見ると男で良かったなと思えます。こういう事を言ってくれる同性が側にいるっていいよね。ま、ほんのちょこーーーっとだけ腐展開的な妄想が頭をちらりとよぎってるあたり、自分も毒されつつあるようですが。いかんなあ…。いかんいかん。

 
 さて、神佑地狩りの相手も徐々に姿を現してきた所、加えて時音にヤバそうな裏会のお迎えが来た所で次巻に続き。んー、やっぱ安定して面白いなあ結界師は。

 

  • 余談

 21巻の巻末には久しぶりにイラストコーナーがあったんですが、コレ見て「いいなあ」と思った事が一つ。少年漫画だから当たり前なのかも知れないですし、アニメがゴールデンタイムだったからってのもあるかも知れないんですが、投稿者達のメイン層がちゃーんと少年少女の年代なんですよね。12歳とか15歳とか。*1

 作品の方向性が違うので単純に引き合いに出すのはちょっと違いますけど、同じ少年誌の「かってに改蔵」の投稿コーナーだったらそんな事なくて、もっと平均年齢が高かったと思います。

 つまり何が言いたいのかというと、改蔵が「少年誌に連載されてる漫画読みの為の漫画」と言えるのに対し、結界師ってのはあくまでも「少年少女向けの漫画」としての軸足がぶれてない点がすごいと思うんですよ。(もちろんどっちが優れているとか、そういう話ではなくて)

 ガッシュ藤田和日郎先生の作品もそうなのですが、ちゃんとメインターゲットである少年少女にウケる漫画を常に何本かは載せてる*2サンデーって、そういう意味では3大少年誌の中で実は割と硬派な漫画雑誌なのかも知れません。

 

*1:まあそういう年代を選んでるのかも知れませんけど、それを言い出したらキリ無い

*2:姿勢があるように見える