結界師 20巻


「サシでやれよ、男なら」

結界師 20 (少年サンデーコミックス)

結界師 20 (少年サンデーコミックス)


 結界師ももう20巻ですか。週刊はやっぱり早いねえ。

 今巻は扇一郎と正守の決闘前夜からその後までを完全収録。主人公の見せ場は終わりの方くらいで、20巻は完全に正守祭り状態です。でもって正守がいつもの5割増しくらい男前なんだコレが。思わずアニキイイイイイイ! と叫びだしたくなるほど。

 仲間の棺が並ぶのを前にして扇一郎と直接向かい合う決意をする正守。そして扇と相対し、最初は話し合いで収めようとしていたのに、話す内に気持ちが昂ぶって結局静かにキレる正守。「お前のくだらない嫌がらせの為に、何人部下が死んだと思ってる。 サシでやれよ、男なら」のシーンには震えました。アニキカッコいいよアニキ。

 戦いの後の良守とのやり取りも良い。兄を純粋に思いやる弟と、弟を思いやるが故に遠ざけようとする兄。正守の「お前もうしゃべるな。くじけそうになる…」という台詞が沁みる。田辺イエロウ先生は本当に「人と人の絆」を描くのが巧い。やっぱ良いわこの漫画。

 で、ラスト近くの良守と時音のやりとりも良。今巻は結構ハードな内容だったせいか、時音の笑顔見ると凄く安心するわ。


 あと巻末のおまけまんがが面白すぎました。刃鳥副長…おそろしい子!