RED最終巻
- 作者: 村枝賢一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/12/06
- メディア: コミック
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「あー面白かった」
素直にそう言える漫画。結局19巻の長丁場になったけどダレる事も無くちゃんと最後まで突っ走ってくれた。
自分が暮らしていた部族<ウィシャ族>を騎兵隊に根絶やしにされたインディアン*1のレッドが主人公。他の部族に身を寄せて平穏に暮らそうとしていたある日、彼は仇敵であるブルー小隊の全メンバーの名簿を手に入れてしまう。復讐を誓った彼はブルー大佐とその小隊を根絶やしにする事だけを求めてただ一人荒野へ。そこに日本から逃げてきた伊衛郎(イエロー)と白人娼婦のアンジーが加わり、長い旅が始まる。
大筋はそんな所(ホントに大筋だなオイ)。でもそこは長編ですから元ブルー小隊の仲間とか二丁拳銃の牧師とかもう一人のウィシャの生き残りとかアパッチ族の誇りを受け継ぐチビガキとか、そしてもちろん個性豊かな敵とかが山盛り出てきます。
ウィシャ族の復讐は自分がやり遂げるのが筋だという思いと、それに他人を巻き込んで犠牲にしたくないという思いから、「仲間」を拒んで血まみれになりながら闘うレッドの姿が激アツ。他の人物もみんなスネに傷ある連中で、それでも必死に戦い抜く。村枝漫画はどうしてこうもアツいのか。
本筋もさることながらイエローとアンジーの過去編といった寄り道部分も面白かった。やっぱこういう過去編ってのはキャラが魅力的じゃないとただの引き伸ばしに見えるけど、キャラに感情移入しちゃってるときはホント面白いよなあ。
ラストも良かったなあ。まさかああいう風に持ってくるとは。ちょっとファンタジーな内容だけど、ようやくレッドの魂が救われたような気がしてちょっとウルッと来たよ。
いかんせんかなり完結まで長かったんで細部の物語とか忘れがち。これを期に最初から一気通貫で読もうかね。
ともあれ村枝先生、アツい漫画をありがとうございました。
*1:劇中に合わせてあえてこう書く