超神ネイガー ヒーローズ
- 作者: 小川雅史
- 出版社/メーカー: ジャイブ
- 発売日: 2008/04/07
- メディア: コミック
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秋田県限定ヒーロー「超神ネイガー」のコミカライズ作品。方言丸出しのヒーローが怪人をなぎ倒すバトルアクション物。
枳棘庵漫画文庫さんの所でこの漫画の存在を知って、速攻買ってきた次第。小川雅史先生のハッタリの効きまくった絵、好きなんですよ。色んなデザインのヒーローがバンバン出てくる「悪103」なんてもう大好物。
さて、秋田県で超神ネイガーってローカルヒーローが大人気ないくらい気合入れて作られてるって話は以前小耳に挟んだ事あったんだけど、コミックまでこんなに気合入れて作るとは。Wikipediaとか大変な事になってるし。(→Wikipedia「超神ネイガー」)
ご当地ヒーローの漫画化って事でもっとローカル色溢れるコメディ寄りの作品かと思ったら、これが本気でカッコ良い。そもそも、怠け者や良識の無い者が「ホジナシ怪人*1」に変身してしまい、それを秋田を愛するヒーローがぶっとばす、という設定がイイ。普通のヒーロー物なら悪の組織の目的は「世界制服」「世界の破滅」という日常から程遠い絵空事だったりするのに対し、ネイガーはそれを「秋田県を駄目にする者達との戦い」という目の届く範囲に限定する事によって、より現実に近いフィクションを作り出すのに成功している。具体的に言うなら、秋田の未来の事を真面目に考えている作り手側の想いが、お話の裏側から伝わってくるのだ。そしてその想いが小川雅史先生の描いたシャープなヒーローの口から飾り気の無い言葉=方言で出力されるのだから、読んでる方はもう堪らない。方言萌えならぬ方言燃えをこの漫画の中に見ました。これはアツい。
ネイガープロジェクトの発起人である原案者の2人はもちろんの事、絵を描いてる小川先生もヒーロー大好きなのがビンビン伝わってくる良作でした。
1巻完結なのが惜しすぎるクオリティ。ヒーロー好きなら読んで損はないかと思います。
- 余談
小川センセまたどっかで連載やらないですかねー。個人的にはYahooコミックのヒーロークロスラインシリーズに参戦して超カッコイイヒーロー物描いてくれると嬉しいんだけど。
まあ、村枝先生がオリジナルヒーロー物描いてるってだけでも眼福なんですけどね。この人のヒーロー愛も相当なもんです。
*1:ホジナシ=秋田弁で人間としての本性・分別(本地)が無い人の事。