路地恋話(ろぉじコイバナ) 1巻


 

路地恋花 1 (アフタヌーンKC)

路地恋花 1 (アフタヌーンKC)

 職人の集まる京都のとある路地を舞台に、彼等の仕事と恋愛を絡めて描く連作ラブコメ

 装丁、銀細工、画家の卵、喫茶店、ろうそく細工といった、職人さん・働く人の恋愛模様が叙情豊かに描かれていて、面白かったです。あとがきで作者さんも言ってますけど、創る人っていいですよねえ。創るのが好き、というのが彼らの表情や生活から伝わってくるのと、恋愛を含んだ日々の感情をモノに織り込んでいく様が読んでいて暖かく沁みこんできます。

 あ、あと京都弁がなんとも良い感じに響きます。方言ラブ。

 どの短編も良い出来なのですが、特に小説家を志していた喫茶店のマスターと、そこに転がり込んだ少女の話が良かったですね。幼いと高を括っていた少女に、ラストでこてんぱんに打ちのめされる中年男性が、なんとも可愛らしい一編でした。


 これは楽しみな漫画が出てきましたねえ。2巻は秋ごろ発売のようです。続刊も買い。