未満れんあい 2巻
<ちょっとネタバレ含む感想です。注意>
- 作者: 高嶋ひろみ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2009/06/12
- メディア: コミック
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全国10万人のおでこちゃん好きの皆様こんばんは。はいこんばんは。
前巻で「ともえちゃんの暴力的なまでの可愛さ」と「野暮ったいオッサン黒瀬の懸命さ」にすっかりやられてしまった「未満れんあい」の続刊の登場であります。ああ、なんて素晴らしい週末。
そんなわけでワクワクしながら読んだ2巻、予想以上に面白くて満腹で御座います。
今巻では前巻の引き続きで、ともえちゃんの友達の従兄弟が黒瀬の会社のゲーム(エロゲ)キャラフィギュアを欲しがって、エロゲ会社勤務がばれそうになる展開。
とても純粋な女子中学生「ともえ」に対して、自分の仕事が余りにも不釣合いと考え、黒瀬は何度も「あきらめよう」「終わりにしよう」と考えます。しかしその度に黒瀬を思い直させるのは、他ならぬともえの眩しい笑顔でした。
純粋であるが故に惹かれ、それ故に別れを考え、そしてそれ故に離れられない。なんというジレンマ。なんという恋愛という感情の抗い難さ。そしてそんな物語の中で、悩み足掻く黒瀬と、純粋なともえの可愛らしさが対比となって、素晴らしいラブコメに仕上がっております。
でまあ、ともえちゃんの可愛い事と言ったら、相変わらずとんっでもない破壊力。おでこちゃん好きとしては五体当地して崇め奉らなければならないレベルです。
こんな感じでこの漫画、ハイライトシーンではともえちゃんの周りに花が咲きます。この描写、黒瀬の心情風景を表したものと考えるのが、漫画の読み方として普通でしょうが、ちょっと待って欲しい。これだけ可愛い娘が、笑ったり、はにかんだり、指きりげんまんしたりしてるんですよ?むしろ本当に花が咲いていると考えたほうが良いのではないでしょうか。
物理法則何するものぞ!これだけ可愛いともえ嬢の事だもの。花の一つや二つくらい、咲いて当然!咲かいでか!
すみません興奮しすぎました。
兎にも角にもそれだけ可愛いという事であります。
で、今巻のラスト近くの展開がまたイイ。エロゲメーカー勤務である事がともえの友達にバレ、徹底的に罵られる黒瀬。これね、少なからず読者に響くシーンだと思うんですよ。漫画やアニメやゲームが好きで、日頃から「可愛い」だの「萌え」だの言ってる連中が、世間一般からどういう目で見られる事があるかって事実を、巧く切り取って描いています。
自分の子供を心配する親や、この漫画のように友達を心配するのもまた、一つの純粋な気持ち。しかしその一方で、罵られる側/敬遠される側の「そういうものが好き」というのもまた、どうしようもなく純粋な気持ちなわけです。
共に金銭的利害の発生しない純粋な想いだからこそ、そのままでは両者は決して相容れることはありません。
しかし、だから。だからこそ、「自分自身」をわかってもらうしかないのです。
そして黒瀬は、その一歩を踏み出しました*1。確かに自分はエッチなゲームを作ってるけど、だけど、チカンじゃないって事と、ともえの眩しさに純粋に惹かれたって事だけは、わかって欲しくて。
カミングアウトの結果、振られるとか振られないとか、そんなの問題じゃありません。それは、一番大事にしたい存在を、自分が傷つけたかも知れないのが耐えられないから。彼女が傷を残したまま生きていくかも、と想像するだけで苦しくなるから。
男じゃねえか黒瀬。アツい!実にアツい名シーンです。
で、またスゲー気になる所で3巻に続く。くはああああ!引きが巧すぎるぜコンチクショウ!
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*1:ここは2巻のベストシーンなので例によって敢えて引用しません