P.S.すりーさん


 

P.S.すりーさん (GAME SIDE BOOKS)

P.S.すりーさん (GAME SIDE BOOKS)

 ゲームハードを擬人化した4コマコメディ。余程カブらない設定と思いきや「セガのゲームは世界一イイイィィ」という偉大なる先達がいることが漫画界のフトコロの深さを感じさせます。

 で、こちらは全てのハードがアイドルの女の子に擬人化されていて、ハードの売れ行き=アイドルとしての人気という世界観になっています。

 HPに連載していたようで正直言って本編は解像度が死ぬほど粗い4コマで、一見すると「金返せ!」と言いたくなるような構成の漫画ですが、ネタの完成度が全てを救っています。かなり面白いです。

 それぞれのキャラ達の性格や扱いが非常に的確にゲーム業界を反映していて、笑いありちょっぴり涙ありのアイドル業界劇に仕上がってます。

 また要所要所で挟まれる小ネタも良。刃牙ネタが連発された時は笑い死ぬかと思いました。


 で、キャラ的に良いのはやっぱり「せがさん」。手がけたアイドル(ハード)が中々トップシェアになれなかったにもかかわらず豪快にゴーイングマイウェイで業界を突き進む様が実に痛快です。こういう「空気を読めないからこそ、逆に周りの雰囲気を癒す事が出来る」キャラって好きです。本人はそんな事にまるで気付かず「おにぎりうめえー!」とか言ってるあたりが、また堪りません。