今日の戯言


 今日のどーでも良い話。


 初手からニッチな話をしますけれどペット葬儀屋ってスゲエなと思うわけですよ。


 自分もペットの死及びその葬儀に立ち会った事あるんですが、アレって簡単とはいえ人間と同じようにお経を読んでくれるじゃないですか。で、当然死去したペットの名前もお経に登場させなきゃいけない。自分が知る限り「飼い主の名字+ペットの名前」が多いようですので、例えば「○月○日天に召された斉藤ポチの霊をうんぬんかんぬん」とかいった具合に。

 で、まさにここが「ペット葬儀屋の坊さんってスゲエな!」と思う所。というのも、彼らはペットがどんな変な名前だろうと冷静に粛々とお経を読まなきゃならない。金貰って仕事してるわけだし、第一目の前の何せ家族は本気で悲しんでいるのだから。たとえそれがどんな小ネタを織り込んだ名前だろうと、噴飯ものの激ダサネームだろうと。


 いやもちろん、それがどんな名前であれペットを失った家族は悲しいわけですよ。長年そういう名前がついたペットを可愛がってきたわけですから。でも坊さんは違う。依頼の来た家に行って、いきなりその死体と変ネームをガツンとぶつけられるわけです。いや、自分だったらとてもじゃないけど耐えられない。


 ちょっと想像してみよう。

 例えば自分が坊さんだとして、ピンポン鳴らして「この度はどうも…」とかいって家の中に入っていってペットの紹介をされるとする。

 「こちらがウチの山本ジョセフィーヌです」とか「ウチの鈴木権左衛門です」程度ならまだ耐えられようが、「成瀬川ジョン・ウーです」とか「花咲ズゴックです」とか言われたらもう無理。絶対吹く。で、家族に白い目で見られる。

 しかも本職の人はその後その名前を自分でスラリと読み上げるってんだから恐れ入る。まさに鋼の精神力。


 スゲエ。ペット葬儀屋スゲエ。


 しかし昨今は子供にイカレポンチズム溢れる激痛ネームをつける、アンビリーバブルペアレントがいたりするから本職の坊様も安心は出来ないのだった。

 してみると「ペットだから受け狙いの名前でもいいや」とか「ペットだからちょっと変わった名前にしてみよう」という悪ふざけ的な思いが、人間の名前をつけるときにも発揮される時代なのかもしれません。寒い時代とは思わんかね。


 とか言ってちょっと真面目な話に落とし込んでみたがどうか。ええ、トータルが不謹慎な話には変わりありませんかそうですか。




 

  • 漫画的余談

 ちなみにペットネーム「ジョン・ウー」の元ネタは望月峯太郎先生の「鮫肌男と桃尻女」、「ズゴック」の元ネタは遠藤浩輝先生の「神様なんて信じていない僕らの為に」でした。