小さな惑星の小さなお話
小さな惑星の小さなお話―かずといずみ作品集 (CR COMICS)
- 作者: かずといずみ
- 出版社/メーカー: ジャイブ
- 発売日: 2008/05/07
- メディア: コミック
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「貧乏姉妹物語」のかずといずみ先生の初期作品集。デビュー作から同人誌発表作まで、全14話の掌編が収録されています。収録作は古くは2002年、新しくは2008年と、描かれた年代の巾に6年の歳月があるとの事で、絵柄は随分違います。ただ、かずといずみ先生の歴史を知るには丁度いいのかも。というわけで元からのファンの人にはオススメ。逆に初めて読む人には「貧乏姉妹物語」からの方が入りやすいと思います。
以下琴線にビビッと来たもの。
・「あかよろし!」…最新作。人形のように可愛い留学生と人付き合いの下手な黒髪女生徒が、花札を通じて仲良くなるお話。くどくならない程度にトッピングされた百合風味がグッド。
・「自由形1メートル」…あー1メートルってそういう事ですか。タイトル落ちじゃないですか。好きだけど。
・「禁止されていること」…タブーが解除される代わりに別の禁止事項が増えるという「禁止交換」のお話。虐待に悩む少女が両親の死と引き換えに禁止されたものとは? かずといずみ先生ってこういうダークな話も描くんだねえ。新鮮。
・「しろいろ」…13才のちびっこ大学教授のお話。何?白衣でメガネでちびっ子先生でツンデレですって?そんな解りやすい記号に釣られると思ったら大正解ですオメデトウ。ビバ☆ちびっ子先生!
・「声とコエ」…人口音声(コエ)が溢れる近未来で、少女は「声」の暖かさに気付く。良いですね。こういう作者が言いたい事がストレートに伝わってくる短編は好きです。
・「こころの魔法」…とある魔法が使える少女の恋愛模様を綴った、ストーリー漫画でのデビュー作。甘酸っぱいのう。甘酸っぱいのう。
というわけで結構楽しませていただきました。かずといずみ先生、またどこかで連載やらないですかねー。この人の絵好きなんですよ。