となりのネネコさん 1・2巻
昨日感想書いた「番線」の隣に平積みされてたので衝動買い。猫好きだし。
- 作者: 宮原るり
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 2007/03/25
- メディア: コミック
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- 作者: 宮原るり
- 出版社/メーカー: 新書館
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「突然だが明日ウチのクラスに女生徒が転入する事になった」
「先生!どんな子なんですか?」
「猫属性だ」
「ね…ねこ…?」
「猫属性だ」
「ね…猫っぽいって事ですよね?」
「違う!一部だけまるまる猫!」
そんな出だしで始まる学園4コマ漫画。猫属性といえば「猫耳」がスタンダードである事は紳士諸君には言うまでも無い事かと思うが、この漫画で面白いのは敢えてそこを外している所。じゃあ具体的にどうかって言うと、ネネコさんってばズバリ顔自体がまんま猫。猫目猫鼻猫口。要は妖怪猫娘に近い造形な訳ですが、これが読み進めると段々と可愛く見えてくる。
ただし萌え系の漫画ではなく、学園コメディが主体。メインとなるコメディの出来が良く、しかもオールカラーで読んでて楽しい良い漫画でした。
ではあらすじ兼ねて登場人物紹介を。
佐藤 ネネコ/猫の顔した不思議な転校生。身のこなしもマイペースな行動もまるで猫。でも猫扱いされるのが大嫌い。猫も嫌い。猫と呼ぶ人や嫌いな人には即鉄拳制裁or呪いで対応。山田花とは特に仲良し。というか下僕。
山田 花/ネネコさんの親友。というか世話役。というか下僕。いつもネネコさんに振り回される薄幸少女。持ち前の明るさと芯の強さと天然っぷりで毎日元気に振り回されています。合掌。
吉川 ミナ/猫耳とネネコさんをこよなく愛する美少女。いつもネネコさんに猫耳をつけようとしては粛清される。Mなのか?
先生/ネネコさんのいるクラスの担任。常に小人物っぷりを発揮するメガネ教師。ツッコミ役。
犬飼 麻智/プードル系の犬(っぽい顔をした)娘。引っ込み思案でいつも体はぷるぷる、目はウルウル。
他にも個性的なメンバーが色々出てきて賑やかで楽しい雰囲気。キャラの描き分けもきっちり出来てるので読み易い。保健室の山さんも良い味だしてるなあ。
さて、先ほどコメディ主体と書きましたが、この漫画にはもう一つ魅力がありまして。それは時折描かれるドラマパートや何気ない4コマで、登場人物達の悩みや寂しさ、あるいは喜びといった感情をきちんと描き出している事。このあたりがまた良い出来で、中学生の時に感じたあの雰囲気を思い出しつつ、実にしんみりさせてくれます。カラーの塗りが綺麗なのも一役買って、一層世界に浸らせてくれます。
特にネネコさんがマイペースに見えて割と筋を通す性格で、学校内の小さな問題をネネコ流のお裁きでなんとなーく解決していく話が見ていて気持ち良い。ネタバレ防止の為詳しくは言えませんが、2巻の犬飼さん編は出色の出来。
次点は1巻88〜92Pのドラマパート。ネタバレ反転→異形の哀しさを根っ子に抱えたネネコさんと、そんなネネコさんをあっさり受け入れる山田の笑顔。…ちくしょう、思わず泣いちまったじゃねえか。
そんなわけでドタバタコメディに中学生ドラマを程よくトッピングした佳作。元はWeb漫画との事でしたが全く知りませんでしたので完全に表紙買いながら、これは良い拾い物をした。満足満足。
続刊も購入決定。