嘘喰い 1〜6巻
「あんた、嘘つきだねっ」
- 作者: 迫稔雄
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/12/19
- メディア: コミック
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- 作者: 迫稔雄
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/12/19
- メディア: コミック
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店頭で新刊の表紙絵を見るたびに食指がぴくりと動いていたマンガ。どうしようかなー、と思っていたら最近荒木飛呂彦先生の推薦文オビがついてて購入を決意した次第。でもとりあえず様子見で1・2巻だけ買って読んでみました。そしたら何の事は無い。結局その日の夜には3〜6巻を買うために本屋に向かってましたからね。
つまり相当に面白いです。
ジャンルとしては「カイジ」や「ライアーゲーム」のようなギャンブル・心理戦物なんですが、アクション・バトル描写がかなり多く、心理戦6のアクション4といった割合。また心理戦の部分もそんなに難しい理論は出てこないので、読みながら推理したい人には多少物足りないかもしれない。
しかしこのマンガで特筆すべきはその表現力。表紙絵からも見て取れるように、とにかく絵の魅力・引力がただ事じゃない。もちろん本編もこのクオリティで仕上げられ、バトル描写の決めゴマも、敗者のリアクション顔も、獏(主人公)の不敵な笑みも、物凄い迫力。自分はこういうハッタリの強い絵が大好きなので、物の見事に「嘘喰い」の世界にぐいぐい引きずり込まれてしまいました。
元々ギャンブル物ってのは探偵物の「心理・カラクリを読む楽しさ」に「対面勝負の緊張感」を多目にトッピングしたジャンルだと思いますが、絵の迫力で「緊張感」の方をここまで高めた作品も珍しい。
また随所に織り交ぜられるちょっとしたコメディ描写も良い。大まかに言えば「勝負の緊張感」で心臓を締め付けた後、「バトルの爽快感」で解放し、「ちょっとしたコメディ描写」でガス抜きをさせつつ、物語を一気に読ませると言う構造。本当にあっという間に6巻まで読んでしまいました。
ライアーゲーム然り、ホントこういうマンガって次巻が待ち遠しい。
7巻は!7巻はまだかッ!
- 余談
しかしこれだけ描ける人が今まで無名だったとは信じられん。検索したけど他の作品出てこないし。絵の描き方(特にバトル描写の構図・擬音の描き方)は猿渡哲也先生に似てるんでアシやってた方でしょうか。
- 余談2
そういや推薦文書いた荒木先生のデビュー作もギャンブル物「武装ポーカー」だったな。あの完全に予想外のオチに「こういう漫画の描き方があるのか!」と驚かされたのもかなり前の話。今の荒木先生の絵でアレ読んでみたいなあ。