パンプキン・シザーズ5巻
Pumpkin Scissors(5) (KCデラックス 月刊少年マガジン)
- 作者: 岩永亮太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/16
- メディア: コミック
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アニメ化も決定して意気上がるパンプキン・シザーズの5巻が出ました。では章立てでざっくりと感想を。
あー当然ネタバレ含むんで読んでない人は回れ右でよろしく。
<暴動編>
4巻から続いてた暴動編の完結。
・ダンスは出来ないのに剣で戦う姿はまるで舞っているかのような少尉に痺れました。カッコいいじゃねえか。
・マーキュリー号、実は凄い?さすが元伍長。
・イカレ貴族レオニール怖え。子供の無邪気な残酷さほど容赦の無いものはありません。
・アリス少尉が決闘に勝って終わりor陸情一課「
その場にいる貴族達の「誇り」をかけて決闘に臨んだアリス。前巻の「貴族はどこか寂しい」というくだりを見てもわかるとおり、アリスがこの暴動で通そうとした「正しさ」は貴族と平民が理解しあうことではなく、単純に「誰であろうと罪を罪として裁くという公平さ」を示す事だったと思う。悪い言い方をするなら貴族にも平民にも「わかりあう」までを期待しない立ち位置だ。しかし実際はアリスの決闘によって自らの誇りを喚起したパウロ公爵や他の貴族達が平民達に謝る事で、双方の歩み寄りが見られる結果となった。もちろんこの時点で望むべき最良の状態ではあるのだが、アリス少尉は予想よりも上々の結果に終わった事に対し86-87Pで「未熟だった」「正しさを通せなかった」と言う。「悪あらば斬る!罪あらば裁く!」という自分の正しさを声高に宣言しながらも、自分の正しさに疑問を持つだけの客観性も忘れない。くうっ真っ直ぐ過ぎるぜ少尉。こういう凛とした女性ってホントカッコいいです。
・陸情3課のハンクス課長、すげえ切れるな。現場の状態を正確に把握できてなかったろうにあの対応。というか周辺状況とそこにいる人員から現場の展開を想定して打てる手を打ったってだけなんだろうけど、それって相当な切れ物じゃないと出来ない判断だろ。
・陸情1課のコネリー課長も帝都を憂いていることに変わりはないんだな。ジョジョ的に言うなら「街を守っている男の目になった」瞬間のコネリー課長がイカス。
<ツンデレプリンセス編(ってオイ)>
隣国の姫が帝都にやってきてお目付け役の爺から逃げ出して…ってベタな話。
・完全にマーチス+セッティエーム姫のエピソード。珍しくマーチスが表紙だと思ったらそういう事ですか。
・なんですかこのステロタイプなワガママツンデレ姫は。今更こんな時流に媚びたキャラ造形で読者が「ひ…姫萌えーッ!」とか言うと思ってるんですか。まあ読まないうちに批判するのも良くないですね。どれどれ…
ひ…姫萌ーッ! (お約束)
髪とかッ!髪とかもうさらっさらのふわっふわですよ絶対!それでですね手足とか
・オーランド伍長と
・というわけで5巻ではこのエピソードが最大のヒットでした。アリス少尉もカッコいいんですが、セッティエーム姫の不意打ち××は破壊力ありすぎます。ずるいです。
<
陸情1課の姿を描くエピソード。今の所3課の姿はなし。次巻に続く。
・人民統制の為に民衆に恐怖を植え付ける事を目的とした1課。こういう状況下では必要悪なのかねえ。
・ストイックかと思ったら意外と砕けてるんだな副隊長。
・これって下手すりゃ副隊長VS陸情1課?でもどっかで3課(パンプキン・シザーズ)が絡んでくるんでしょうな。先の展開が楽しみです。
それにしてもアリス少尉&オーランド伍長が主人公だと思ったら陸情3課を中心にした群像劇になってきましたな(5巻ではオーランド出番ほとんど無いし)。でも圧倒的に面白いんで全然OKです。
でも6巻が出るのはまた半年以上後か…。待ち遠しいです。