ふたつのスピカ８〜１０巻

ふたつのスピカ 10 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

　宇宙を目指す少年少女達を描いた暖かくも切ないＳＦ物。安定して面白い。

　最近は近江ケイちゃんが個人的ヒットです。「たとえ××でも、君は君だよ」なんて言い回しは漫画では過去２億回くらい使われてきた超ベタなセリフな訳ですが、それでも７巻の

　「マリカはマリカだよっ！いっつもさめた目して冷静でひねくれ者で生意気でかわいくなくて腹立つけど……私がヤキソバ作って待ってたのは…一緒に食べようと思って待ってたのは……そこにいるマリカだけだかんねっ！」

　にはガチで泣いた。そこまで感情移入させる事が出来る作者の手腕に脱帽。片想いの相手シュウ君は最近なにやら死亡フラグ立ち気味なのが気になりますが…。

　男キャラでは府中野君が切なすぎ。９巻でアスミを片思いの相手の見送りに行かせるために試験中に「お前には試験より大事なもんがあるだろうが！とっとと行けよ！」って騒ぎ出す府中野。本当は自分がアスミを好きな癖に…お前バカだよ。でもイイ男だ。