羊のうた?歌?唄?詩?
- 作者: 冬目景
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2003/02/01
- メディア: コミック
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というわけで「羊のうた」なわけですが。
まあさっきのは軽い冗談なわけですよ。いい大人がフィギュアに語りかけたりする訳がないじゃないですか。
冗談ッ!冗談ですよぉ承太郎さん。やだなあ、もう。
だいたい僕ァ八重樫さん派なんですよ
冬目景作品は作者縛り*1なんで、ほとんど全部持ってると思いますが、完結してる作品の中ではこれが一番好きだなあ。ストーリー、キャラともに。
吸血鬼ものであるにもかかわらずホラータッチにしないで、吸血の欲求を遺伝病の一種として捉え、普通の人間よりも弱く儚い生き物として描くのが斬新。
主人公の一砂(かずな)も、姉の千砂(ちずな)も、自分の病気ゆえに二人だけの世界に閉じこもってゆく。できれば人を傷つけたくないからだ。
そんな中で一砂に想いを寄せ、彼を日のあたる場所に連れて行こうとする少女、それが「八重樫 葉」だ。
この娘がもう、何かにつけてすごくいじらしいわけですよ。ネタバレになっちゃうけど、一砂の病気を知った後で、気持ち悪がらずに自分の血を与えようとさえするし。
一砂に発作が起きた時、この娘が「いいよ…」と言って血を吸われるシーンなんか、もうかなりエロいです(直接的な意味ではなくて)。
でも一砂は彼女を傷つけてしまった事に罪悪感を覚え、結局彼女から離れていくわけですが。報われない、報われないよ八重樫さん!
その報われなさ具合も含めて彼女は愛おしいです。冬目作品中の俺ランキングでは断然トップですよ(次点はハル)。
まあ、ラストはちょっと…と思いつつもああするしかなかったんだろうなあ。
最後での八重樫さんの強さがまたイイ。
*1:今命名。その作者の本なら無条件で買うという自分ルール