これを見るとカメラが欲しくなる。かも。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2005/03/02
- メディア: DVD
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ハーヴェイ・カイテル演じる主人公は街角のタバコ屋の主人。この映画は彼と、物書きである彼の友人をメインとし、その周囲の人々を章仕立てで追っていく事で進んでゆく。
とにかくひとつひとつのエピソードがすごく良く出来ていて、彼らが実在しているかのように感じる。抽象的に言えば「血が流れている」感じがする。
毎日同じ時間、同じ交差点で1枚だけ写真を取るのが主人公の日課だ。
落ち込んだ友人に数年前のアルバムを見せながら彼は言う。「同じ景色に見えるが、そんなのは一つもない。歩いている人、光の射し方、みんな少しずつ違うんだ」
ページを繰るのに飽きてきた友人が「同じだよ」と言うと、
主人公は「もう少し見よう」と言ってページをめくる。
そこに友人は死別した自分の妻の姿を見つけ、驚く。「あいつが写ってる!」
「そうだ。彼女だ。通勤の途中だろう。他にも写ってる」
そこで友人は笑顔になり、アルバムをめくりはじめる。
こういうちょっといい話がジャブのように積み重なり、最後のエピソードに至る。
クリスマスのコラムのネタに困っている友人に、主人公は毎日写真を撮っているカメラを手に入れた、とあるクリスマスの時の話をする。
ここは山場なんで是非自分の目で見て欲しいのだが、このシーンが泣ける。なんというか「すごく良い話」ではなくて「すごくちょっといい話」とでも言おうか、とにかくそこでホロッと泣ける事うけあい。
観終わった後じわーっとあったかいのが心地よい映画です。
- 余談
レザボア・ドッグスも良かったし、ハーヴェイ・カイテル大好きなんですよ。もう渋すぎ。あの人間くささがたまらん。年取ったらああいうオッサンになりたいなあ。
俺の中ではスナフキンとBJに並んで理想像の一つですよ。