ルー=ガルー 4巻
※ルー=ガルーとは仏語で「狼憑き」の事。作品中では、表向きには完全な管理社会の中で暴力によって人を殺傷する人を「異常者=人ならぬ者=狼」と見なしている事を指すが、裏ではその管理社会こそが歪んだ巨大なけだものである事を指している。
- 作者: 樋口彰彦,京極夏彦
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2008/11/20
- メディア: コミック
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近未来の管理社会を舞台にしたクライムサスペンス+アクション+少女達の友情の物語。
面白い!
前回の感想でも書いたとおり、2巻表紙絵の美緒に惚れてジャケ買いした漫画でしたが、コイツは大当たりでした。巻を増しても面白さが全く衰えません。これはいい。
ネタバレの為詳細は伏せますが、3巻では遂に仲間に犠牲者が。リーダー格として冷静であろうとしつつも、涙を抑えきれない美緒の表情が非常に印象的でした*1。実に良い姐御キャラです。惚れるわあ。
4巻では敵の概要も明らかになってきていて、いよいよ少女達が反撃に転じる様子。しかし仲間の中にも「狼」の要素を持つ者がいて、不穏な空気を孕んでいるので緊張感の溢れた展開になっています。
で、美緒が超天才少女、歩巳・
個々の才能も大事。個々の努力も大事。でもそれ以上に大事なのはそれをネットワーク化してチームとして最大限の能力を発揮する事。こう書くと効率主義みたいで冷たい書き方に見えるかもしれませんが、自分が好きなのはそういう「人と人の絆」が、例えば公的組織や運命といった「一人だったら巨大すぎて抗えない壁」を乗り越えていく様。これがもう堪らなく燃える沁みる泣ける。
というわけで続刊も買い。早く読みたいよう。
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*1:例によって画像引用しないので見たい人は買って読むように