つぶらら 4巻

 <ネタバレ含みますので注意>


 

つぶらら 4 (アクションコミックス)

つぶらら 4 (アクションコミックス)


 アイドルグループ「キャラメルエンジェル」を心から愛する女子高生が暴走するうちに地域限定のアイドルになったりアイドルをやめたりするコメディ、最終巻。

 主人公「つぶら」の暴走迷走っぷりが実に快くて楽しい漫画でした。

 今巻ではなんと憧れのキャラエンと同じ舞台に立つというサプライズに恵まれ、つぶらちゃんの喜びは最高潮。しかしその後も――いや、それだからこそ彼女の「好き」は止まりません。次のコンサートに向け、振り付けの自主練習を始めるのでありました。という所で幕。


 この漫画のいい所はとにかく「好き!」という気持ちで突っ走るつぶらちゃんが見てて気持ち良い所。また、彼女の一途な行動が周りを動かしたりアレしたりコレしたりナニしたりして、最終的にキャラエンとのデュエットに繋がっていくのが面白い。回り道をしているようでそうでないのは、彼女の「好き!」が揺るぎ無いものであったからなのだなあ、と素直に思えます。

 
 「好き」という気持ちをコミカルに描きつつ、その大切さ・楽しさを根底のテーマに据えた良作でした。山名沢湖先生ってこういうの上手だよなあ。


 『世界は色んな色んな「好き」で回っている』なんて言葉も、この漫画を読んだ後ならスルリと信じられます。美味しゅうございました。