フンティーとレポンちゃん


フンティーとレポンちゃん (バンブー・コミックス)

フンティーとレポンちゃん (バンブー・コミックス)


 犬のフンティーと人形のレポンちゃんの生活を描いたファンタジー物。どちらかというと漫画と言うよりは絵本に近い作り。

 日常の中に楽しい事や怖い事を見出して素直に笑ったり怖がったりする二人がひたすらに微笑ましい良作。正直、一読しただけではその良さがわからなかったが、二度目に読んだ時に「なんでもない日常を楽しむコツ」を描いたお話であることに気付いて、途端にこの漫画が好きになった。

 しかもそれが説教臭いものではなく、生活を楽しみ続ける二人を描く事で読者に自然と気付かせる仕組みになってるのがイイ。いがらしみきお先生はこういうの描かせたら無敵だなあ。


 「棺担ぎのクロ。」の感想のときにも書いたけれど、結局「足りない足りない」って嘆く人に一番足りないのは「足りてる事に気付く力」なんだよな。


 じわりと沁みてくる良い漫画でした。たまに眺めるように読み返すのが最適だと思います。


 

 で、なんで今更この漫画かって言うと、読後丸1年以上経った今日、ようやく下記の事に気付いた為。

 ずーっと「レポンちゃんって何かに似てるなあ」と思ってたら、ムーミンのフィリフィヨンカさんに似てるんですね。帽子被ってる所とか、同じ動きをする細かいのをゾロゾロ引き連れてる所とか。


 えー、非常に狭い話題ですみません。相変わらずウチのブログはわかる人だけが楽しいシステムでございます。

 え?わかるけど楽しくない?それはいけません。いいですか、そもそも「足りない」と嘆く人に足りないのはですね…(説教臭いので以下略)

  

  • 関連記事

 →棺担ぎのクロ。 1・2巻感想