ミカるんX 2巻


 

ミカるんX 2 (チャンピオンREDコミックス)

ミカるんX 2 (チャンピオンREDコミックス)


 特撮全裸巨大美少女バトル漫画第2巻。


 1巻では「全裸で戦う」という設定や仕込まれたパロディで魅せる、いわばネタ的な部分が多かったように思いますが、2巻ではそれもこなれてきてグイグイと物語の核心に入ってまいりました。

 そんなわけで2巻は非常にドラマチックです。燃えます。サイコーです。読了後に「あーこう来たか!ここまで持って来ちゃったか!」と思いましたもの。もちろんいい意味で。


 オビの出渕さんの「ラーメン全部のせ!それも美味い!」とは良く言ったもの。

 特撮物のダイナミックさとSF物のロマン、さらに格闘物の緊迫感(ちょいエロ含む)と学園物の楽しさと思春期の悩みまで加えて、コレだけのものに纏め上げるってのは並大抵の技量じゃない。
 
 前述のラーメンに例えると、どう見ても「好きなものモリっと全部入れちゃいました!」って内容なのに、味が濁ってないんですよ。ちゃんと1杯のラーメンとして美味い。

 で、漫画の話に置き換えてその理由を考えてみると、この漫画は「ミカとるんなの物語」って所でビシッと筋が通ってるからじゃないかと。だから読んだ時の印象がブレない。ペソマルク星人のキャラの立ち具合とか、超銀河霊長達やヒミツさんの謎とか、寮長の正体とか、その辺の事ももちろん物語の中で重要な要素なのですが、それらが全てちゃんと「ミカるんの物語」を彩る材料として機能しているのが読んでいて実に心地よい*1

 これだけ面白いもの、好きなものをぶち込んだらそれぞれが好き勝手に暴れ出して仕方ないだろうに、それを一つの物に収斂する高遠先生の力と技はまさに驚嘆すべきもの。こういうのはねえ、終わった後に通しで読んだら相当に面白いよ、きっと*2

 
 ただこちらの漫画、「SCAPE−GOD」のように1テーマでズバッと描き切るつもりの様子なだけに、結構早く終わりそうな勢い。全4巻、長くて5巻って所でしょうか。

 いやいや、短くても良いんですよ。それが黄金に値する5冊なら何も言う事はありません。すぐに読み返せるしね。

 次巻も楽しみです。

  • 過去記事

 →ミカるんX 1巻 感想


  • 余談

 あれー、何か気付いたら内容の事にほとんど触れてませんね。まあいいか。読め!面白いから!(←投げっぱなし)


  • 余談2

 今回元ネタちゃんと書く余裕ない。気付いたところだけざらっと箇条書きで

・機動戦士ユーコム…ガンダムウルトラセブンのユートム(ロボット)。外見はZZガンダムゲルググエヴァ弐号機のミックス。


・サーカスI(ワン)・ミドリオン…「超攻速ガルビオン」及びその主役メカ「サーカスI」。そういやプラモ買ったなー。懐かしい。


・ライドアーマー・ミヤビーダ…「機甲創世記モスピーダ」より。劇中でバイクから装甲強化服になる「ライドアーマー」の一つが「モスピーダ」。でも何故かミヤビーダの外見は仮面ライダーの旧サイクロン号だったりする。


・ゾリンゲン星人…言わずと知れたドイツの刃物の町「ゾーリンゲン」より。にもかかわらず外装を着ているときは右腕がオルファのL型をモチーフにしているのが面白い。  *さらに余談:ちなみにウチの包丁はゾーリンゲンのメーカー「ヘンケルス」で、ツールナイフは「リヒャルト」製。比較的安くて良く切れる。あとドイツの名前って響きが好き。


カイジャを倒した時のミカさんランス…エヴァ零号機がロンギヌスの槍を衛星軌道上の敵(名前忘れた)に投擲したシーンと同じポーズ。


・ヒミツさんとるんなが会う世界…1巻から登場していたので今更ですが…。花札の「芒(8月)に月」がモチーフ。地面のシマ模様が芒(ススキ)を表す。この辺は花札やらない人はわからないかと思って、一応。


・ナーゴヤン星人…元ネタは知らん。だが可愛いのでオッケーだ。獣人ラブ。


・ペソマルク星人の銭形光輪…ウルトラマンの八つ裂き光輪より。正義の味方の必殺技にもかかわらず血なまぐさい名前がイカす。ヤツザキ!


・双魚暴獣カレイドビラーメ…見たまんまカレイとヒラメ。外見、というか着ぐるみ*3構造的にはウルトラマンの「ぺスター」。ぺスターは中に二人が入って動かした。


 目に付いたのはこんな所かなー。

 気付いたら追加します。ではオヤスミナサイ。

 

*1:そういう意味では群像劇の要素が強い「シンシア・ザ・ミッション」とは趣を異にしている

*2:もちろん現時点でもかなり面白いのですが

*3:着ぐるみ言うな