極道めし 1〜3巻
- 作者: 土山しげる
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2007/02/10
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- 作者: 土山しげる
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/07/28
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「このマンガがすごい!」で取り上げられたり、あちこちで名前見るようになったので買ってみた&読んでみた。
内容は、刑務所で出る食事の中でも最高のごちそう「おせち料理」の1品を賭けて、塀の中の面々が「今までに食べた旨いメシの話」をしていくというもの。メンバーの喉を一番多く鳴らせた者が勝ちとなり、メンバー達から1品ずつ好きなものを奪えるというルール。
ただそれだけの話なのに、これが面白い事面白い事。メンバーの誰もが単にメシの事を話すだけじゃなくて、当時どんな境遇に居てどんな精神状態でそのメシを喰ったかを話すんですよ。しかもそれが豪華で高級な料理じゃなくて、単なる玉子かけごはんだったり、インスタントラーメンだったりするのが逆にイイ。
普通グルメマンガなんかだと凄い技巧を凝らした料理やレアな食材を使ったものが出てくるのですが、この漫画ではどこにでもある普通のメシが出てくるだけ。つまりそれだけに味が容易に想像できるんです。食べた事のある料理ですから、正確に言うなら「思い出す」って事なんですけど。
受刑者それぞれにドラマがあって、その中に出てくる食べ物が「読者が味を知っている物」なものだから、「こんなありふれた物をこんなに旨く思える瞬間があるのか」と新鮮に感じると同時に、彼らがあんまり旨そうに喰うものだから、こちらもついつい食べたくなってしまう。
人間ドラマとしての面白さと、所謂B級グルメ的な面白さを併せ持った漫画。絵は全く違いますが、「深夜食堂」に似てますね。あちらはかなりドラマ寄りですが、こちらの漫画の連中の喰い方と来たら、食欲を刺激する事この上ない。
いやはや、つくづく夜中に読んじゃいけない漫画だなア、これは(ラーメンの丼を片付けながら)。
続刊も購入決定。
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- 作者: 安倍夜郎
- 出版社/メーカー: 小学館
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人情とユーモア溢れる町の食堂を描いた漫画。いちいちフォークソングが似合いそうな雰囲気が堪らなく良いです。
基本的には1話完結型なのですが、2巻になると食堂の常連さん達に情が移ってきて一層味わい深くなります。オススメ。