ノスタルジア
- 作者: 津田雅美
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2008/06/05
- メディア: コミック
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「彼氏彼女の事情」の劇中劇「鋼の雪」の世界を描いた表題作「ノスタルジア」を含む短編集。
津田先生の漫画読むのはそれこそカレカノ最終巻以来。個人的には今では絵柄が綺麗になりすぎた感があって、初期の絵の方が好きだったけれど、それでもストーリーテリングの手腕は相変わらず。ぐいぐい引き込まれます。
お話としては「ノスタルジア」と男子高校生同士の愛情を描いた「な忘れそ」が特に良かったですね。
津田先生って結構心の闇みたいなドロッとした所も描くんですけど、憎しみとか異常行動がたいてい愛情の裏返しだったり歪んだ愛情の噴出だったりするから、読んでて凄く切なくて少し暖かいんですよ。それがいい。
そういえば全2巻くらいでカレカノ以降に何か出てましたね、津田先生の漫画。買ってみようかなー。
- 余談
いやー、「彼氏彼女の事情」の文化祭やってるあたり、特に好きなんですよ。演劇「鋼の雪」のストーリー自体も好きだし、劇の役柄が各登場人物の個性を色濃く反映させた移し身になってて、「鋼の雪」という物語と「彼氏彼女の事情」という物語を同時に楽しめる名編でした。
で、また実際の文化祭で「鋼の雪」を上演したという読者さんもいた、って後日談があとがき漫画に載ってたのも良かった。
「面白い!」「やってみたい!」って思わせるエネルギーを持った物語と、それを本当に実行してしまう高校生のエネルギー。こういう話を聞くと何か嬉しくなっちゃいます。