戦国戦術戦記LOBOS 3巻
- 作者: 秋山明子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/07/23
- メディア: コミック
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<ちょこっとネタバレ含みますので注意>
3巻にしてちょっと面白い変化を遂げた気がする作品。
当初の知略巡らす戦術絵巻としての側面は薄れてきましたが、忍者アクション物としてぐいぐい面白くなってきたんでこれはこれで。この勢いでガンガンいっちゃってくださいませ。
今巻では、「狼」のメンバーながら今回の任務で兄の仇を討たんとする「あやめ」と、仇敵の猛将「柿崎景家」の雪上の一騎打ちが非常にアツくて面白かった。人の生き死には戦場の常とし、「復讐などあきらめろ」という柿崎の言葉は決して臆してるわけでも命乞いをしてるわけでもなくて、未だ少女である眼前の敵=あやめへの「情」の表れだと思うんですよ。柿崎は表向きには荒々しい言葉で戦場の理を話しているんですが、その裏側で「お前のような年端もいかない娘が復讐にかられて命を落とす危険に飛び込むことは無い。ここはお前のいるべき世界じゃない」と言ってるように感じます。
しかし、それに対して「(兄さんの)あの暖かい手も忘れろっていうの…?そんなことできっこない…っ!できるわけないじゃない!!」と泣きながら弓を番え続けるあやめの姿が哀しくてアツい。
そして彼女の意志を汲み、武人として一騎打ちに応える柿崎がまたカッコいい。戦場というギリギリの場所での「譲れないもの」のぶつかり合いってえのは何度見てもたぎるものがあります。燃えるわあ。
で、復讐というテーマの流れで、そのまま次の市蔵の過去編に入ったところで次巻に続き。
んー、次巻も楽しみです。
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