年齢を3で

 先日「俺はまだ本気出してないだけ 1 (IKKI COMICS)」の感想を書いたときに触れた「自分の年齢を3で割って…」って話は原田宗典さんのエッセイ「人生時間」が元ネタらしい。

自分の年齢を3で割った数字が、自分の「人生時間」。
たとえば、24歳の人だと3で割ると8なので「8時」
24歳は8時で働き始めの時間。
30歳は10時でお茶の時間を迎え、一息入れたくなる頃。
33歳だと11時で、仕事もエンジンが掛かってきた頃。
36歳でちょうど12時、お昼休みで息抜きを。
30代後半から40代前半は食後の眠さに耐えてひと踏ん張り、
45歳になると15時、一服しながら今日の出来事とこの後の事を考える。
50代はまもなく迎える17〜18時の退社時間までもう一仕事。
60代になると、夜も20時を過ぎ仕事も終え、ビールでも一杯。
そして定年を迎えた後は自分の時間を楽しむ。

 とかまあ、大元の話はそんな感じらしい。なるほどな。

 自分も漫画でこの話を読んだ時、「60歳=20時で、ゴールデンタイムはこれからだぜ」と思いました。自分の壮年期をポジティブに見込むのは、楽天家というよりもむしろ、単に年を取った証拠なのかも知れません。現在に過度の期待をせず、将来に期待を持ち越してるという点において。ああ、嫌だ嫌だ。

 なるほど、そうして見るとこの話自体がまさに「俺はまだ本気出してないだけ」というモラトリアム意識に繋がる危険性を孕んでいて、そしてそれ故にこの漫画の中で主人公の言として引用されてる訳だ。そこまで読み切れてなかったわ。ツメが甘いな。


  • 余談

 何はさておき、年寄りになっても漫画読んでる自分が容易に想像できます。72歳=24時になっても、深夜アニメを見るまで終われません、って所ですか。

  • 余談2

 それにしても元ネタの方は仕事が基準になってるのがちょっと違和感ですね。わかりやすくするためにそうしてるんでしょうけど。確かに自分の生活の大半の時間も仕事が占めてますけど、仕事を生活にしないようには気を付けてます。生きるために働きますけど、働くために生きるのは真っ平ごめんです。