10巻以内でオススメの漫画を並べてみる

 たまごまごごはんさんの所で「一巻で終わっている、おすすめのマンガを紹介してみるよ」って記事をやってて、面白そうなんで自分なりにやってみる事にしました。
 
 折角だからちょっとだけ縛りを。

・1巻作品〜10巻作品まで各1作品ずつ。もちろん完結作品。
・メジャーものはあえて外して。かといってマイナーになりすぎず

 ではゴー。

<全1巻>

細腕三畳紀 (アフタヌーンKC)

細腕三畳紀 (アフタヌーンKC)

 空前にして絶後、唯一にして無二の三葉虫漫画。三葉虫をテーマにした連作はどれもこれも「漫画のお約束」をパロディにした、漫画好きほど楽しめる仕掛けに溢れてます。とか思って楽しく読んでると「三葉虫怪人」の話でヤラれます。
 ドタバタ劇の中に不意にこういうもの哀しい空気を仕込むこの人のやり方には、いつだってやられっぱなしだ。


<全2巻>

電人ファウスト 第1巻 (てんとう虫コミックス)

電人ファウスト 第1巻 (てんとう虫コミックス)

 以前も紹介した事があるロボットバトル漫画。サイボーグのデザインやコンセプトがしっかりしててロボ好きには堪らない出来。素体になるものがあれば、ファウストとブリッツはスクラッチしてみたいなあ。


<全3巻>

住めば都のコスモス荘 1 (電撃コミックス)

住めば都のコスモス荘 1 (電撃コミックス)

 アクションヒーローコメディもの。ズッコケヒーローや個性溢れるライバル達が繰り広げる馬鹿馬鹿しくも楽しいご近所SF物語。で、この漫画も笑って読んでるとラスト付近で大変な事になります。いやあ、燃えたねえ。


<全4巻>

*魔神の「じん」は正確には「神」の下に「人」を書く当て字。

 ひょんな事から激強い魔神の力を手に入れた高校生を描くバトルアクションもの。作者の来留間さんは特撮系の怪人デザインをやってた人らしく、怪物のデザインが非常にこなれていて良い感じ。ちょっと肩の力を抜いた感じのストーリーも好きだったなあ。



<全5巻>

ゼブラーマン 5 (ビッグコミックス)

ゼブラーマン 5 (ビッグコミックス)

 映画版は観てないんでなんとも言えないが、少なくとも漫画版は傑作だと思う。
 悪の怪人と闘う「ゼブラーマン」はダサくて青臭くてかっこ悪い、ただのコスプレ中年男。しかし「怪人=くそったれの世の中が産み出した奇形」と血を流しながら戦い続ける彼の姿は、やがて読者の心に熱いものを灯す。
 本当のヒーローとは何か?答えはこの漫画の中にある。


<全6巻>

 「サルまん」の相原コージ先生の初期傑作。基本的には動物の親子を描いたギャグ漫画なんですが、これまた最終話でひどく感動させられる羽目になる作品。丸6巻かけて馬鹿馬鹿しい話ばっかりやってきたのは、あの瞬間のためだけなんじゃないかと勘繰りたくなる程素晴らしいオチ。


<全7巻>

×(ペケ) (7)

×(ペケ) (7)

 新井理恵先生の4コマ漫画。結構昔の作品なんで最近の人は知らないのかも、と思ってピックアップ。いやー、この漫画にはさんざっぱら笑わせて頂きました。くれぐれも電車の中で読む等と言う蛮勇をしないように注意。


<全8巻>

 全8巻で良いのが見つからず、仕方なく超メジャー所で。しかも愛蔵版での全8巻なので反則気味。
 天才的頭脳と超能力を持った三つ目の少年が主人公の伝奇アクションもの。相棒の和登さんがエロ過ぎでグッジョブです。遺跡とか伝奇とか超能力とか言ったキーワードに反応する御仁で、もし未読の方がいたら光速で本屋に走る事をオススメします。


<全9巻>

俺節 9 歌 (ビッグコミックス)

俺節 9 歌 (ビッグコミックス)

 「編集王」「夜回り先生」の土田世紀の初期傑作。最近は絵が整理されてスッキリしてきたけど、この頃の絵は泥臭い上にどろソースをかけたようなクドさ。しかしそれが田舎から出てきて演歌歌手を目指す青年のアツいストーリーに合っていて、実に読ませるお話になっています。各話のタイトルが名曲の題名になっているのも芸が細かい。結局この人の漫画の底に流れてるのはフォークソングなんだよなあ。沁みるぜ。


<全10巻>

 戦後の高度成長期に生まれた殺人鬼「一期」を描いた重くて暗い作品。こんなに読後感が重い作品も珍しい。なのに何故か事あるごとに読み返してしまう不思議な漫画。個人的には六田登先生の漫画でコレがベスト。



 

 以上。並べてコメントつけるだけの割には結構時間掛かったな。中には新刊で見つからない漫画もあるだろうから、読みたくなった人は古本屋やアマゾンの中古で探した方が良いかも。漫画喫茶に置いてあるかって言うと微妙な本ばかりだし。


 また気が向いたらA5判縛りでやってみようかな。漫画喫茶ではA5判の漫画少ないけど、傑作も一杯あるからなあ。