少女奇談まこら 1・2巻

少女奇談まこら 1 (SPコミックス)

少女奇談まこら 1 (SPコミックス)

少女奇談まこら 2 (SPコミックス)

少女奇談まこら 2 (SPコミックス)

 少年ファング自体が読んだこと無い。そんな雑誌出てたんだ…。
 
 妖怪ものは好きなんでとりあえず買ってみましたが中々に面白かったです。絵も何とも言えない魅力がある絵で、妖怪のおどろおどろしさや愛嬌が良く伝わってきます。そうなんだよなー、やっぱ妖怪ってのは生物的な化物とは違って「何か精神的に気味の悪くて、でも惹かれるもの」じゃなきゃな。そのへん作者良く描けてます。グッジョブ。

 主人公の少女「まこら」は「誰もいないのに家事をしてくれる不思議な家」に母親と二人暮しだったが、ある日突然母親が家からいなくなってしまう。そして「不思議な家」が二人を閉じ込める為のものだった事を教えられたまこらは、突如現れた三妖怪の助けを借りて家を脱出することに成功する。念話で話しかけてきた母親が言うことには、まこらの父親は妖怪の王「妖怪皇(ようかいおう)」で、彼女の左目は妖怪皇の目だと言う。三妖怪は皇の忠臣で、姫の危機に飛んで来たのだった。「バラバラにされて日本中に封印されているという妖怪皇を探していけば、きっと母親の居場所もわかる」と思ったまこらは、三妖怪「あわせ壁」「一枚布巾」「小袖の君」と共に旅に出る。「皇の左目」が父に、そして母に引き合わせてくれる事を信じて――

 お話はそんな感じ。ぶっちゃけて言えば舞台仕立ては「ゲゲゲの鬼太郎」リスペクトの漫画です。あわせ壁→ぬりかべ、一枚布巾→一反もめん、小袖の君→ちゃんちゃんこ、と言った所ですか。左目がお父さんと言うのも同じ。加えてねずみ男みたいな詐欺師も出てくるし、2巻では猫娘も出てきます。つっても別にパクリとかじゃなくて、きちんと自分流の妖怪漫画に仕上げてる作者の力量に非常に好感が持てます。

 こんな漫画家さん知らなかったけど、十二分に当たりの範疇。昔の恐怖漫画みたいな装丁もツボです。

 こちらも続巻購入決定。