ディアスポリス 4巻

 

ディアスポリス-異邦警察-(1) (モーニング KC)

ディアスポリス-異邦警察-(1) (モーニング KC)

 
ディアスポリス-異邦警察-(4) (モーニング KC)

ディアスポリス-異邦警察-(4) (モーニング KC)

 あー、この漫画について触れるの初めてでしたね。

 東京に不法滞在する多くの外国人達。日本人に不当な扱いを受ける彼らの為の組織「裏都庁」には、彼らの為の警察もあった。その名を異邦警察ディアスポリス。そこに所属する長身アフロヘアーの久保塚と泣き虫メタボリックの鈴木の凸凹コンビは被害に遭った外国人の為、犯罪を犯した外国人の為、今日も都内を右往左往(?)する!

 お話はそんな感じ。コメディ的な部分とシリアスな部分が絶妙な割合で配合されていて、更に久保塚のトボけたキャラもあいまって松田優作の「探偵物語」を彷彿とさせる出来。 それに作画すぎむらしんいちの雑な絵も作品のダーティな雰囲気と合っていて非常に良い感じ。さらに原作リチャード・ウーが書く、コメディやアクションの裏に悲哀の入り混じったシナリオも俺的ツボ。

 つまりはっきり言ってかなり面白いです。例によってジャケ買いですが、これは良い拾い物をした。

 4巻は前巻からの続き「ダーティイエローボーイズ」編の完結。この章は特に出色の出来で、4巻が本当に待ち遠しかった。犯罪を犯してしまった二人の為に本気で吠える久保塚とケジメをつけながらも優しく見送る伊佐久(ヤクザ)が非常にカッチョ良い。

 もちろん続刊も買いです。

  • 余談

 ところで33話の冒頭で「レザボア・ドッグス」のオープニングをなぞってたのに思わずニヤリ。中々その手の人を喜ばすのが巧い。