荒野の蒸気娘 1巻
- 作者: あさりよしとお
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2006/01/25
- メディア: コミック
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あさりよしとお氏の頭の中は一体どうなっているんだ?
フツー「無法の荒野を互いに支えあって生きていく健気な姉妹」を描くならばカバーの下部に描いてあるような可愛い絵で描くのが漫画のお約束ではないのか。なのにこの漫画ときたら「それは脳内補完用の絵です。実際の彼女達は蒸気機関で動くゴツいロボット姉妹です。さあ、レッツ脳内補完!」と来たもんだ。
姉の方はロボットの自覚があるんだけど、妹の方は自分は元人間だと思い込んでいて言動も行動も女の子そのもの。身の丈5mはあろうかというロボットの姿でありながらそういう行動をとる、そのギャップが面白い。
基本はあさり氏の得意なコメディタッチの漫画だが、その裏で「姿がロボットだろうとなんだろうと萌えられるか?」と問いかけているかのような挑戦的な作品。おそらく、いや間違いなく、従来の漫画のように「姉妹が人間になってハッピーエンド」という事は無いだろう。しかしそうでなくては「キャラの姿でなくその心に萌える事が出来るか?」という命題に反する事になる。
何はさておき、しばらく作者の実験に付き合うこととしよう。つーか既にロボットの姿でも可愛く思えるようになってきた…。恐るべし蒸気娘。
というわけで次巻も買い。