ぬりえ本

 最近本屋に行くと塗り絵の本をよく見かける。で、脳の活性化がどうとかコピーが書いてあるけど、実際はそんなのどうでも良くて、子供の頃塗り絵が結構好きだったのを思い出す。せっかく買ってもらった塗り絵の本を一日で塗りつぶしちゃって次のをねだったら怒られたなあ。
 
 最近はそういう本を見るにつけ「何か一冊買ってやってみようかなー」と思いつつ結局買わずに来たのだが、先日これを見つけてしまった。


アールヌーヴォー名作〈1〉ミュシャ (色鉛筆で描くぬりゑ塾)

アールヌーヴォー名作〈1〉ミュシャ (色鉛筆で描くぬりゑ塾)

 
 いやー、ミュシャの絵って好きなんですよ。トレス線がしっかりしてて、絵画というよりはイラストや漫画に近くて。しかもその色のバランスの見事さと言ったらもう!

 というわけで衝動買い。そうなると色鉛筆も必要になってくるのだが、当然昔使ってた色鉛筆なんて散逸してるんで、これを機に奮発してちょっと良い色鉛筆を買ってみた(もうすぐボーナスも出ることだし)。ファーバー・カステルとかいうメーカーの水彩色鉛筆36色セット。5600円也。水彩色鉛筆ってのは普通に色鉛筆としても使えるし、塗った後に水を含ませた筆でなぞれば水彩画の雰囲気を出せる代物との事。

 で、家に帰ってカパッと開けてみると、凄く細かい色調でずらりと並んだ色鉛筆。


 ―嗚呼、美しい――
 
 小学生の頃、「あら、肌色がなければオレンジ色を薄ぅーく塗れば良いじゃない」*1とか言い出しかねない、24色や36色の色鉛筆を自慢げに持っていたブルジョワジー共を羨望と憧れの眼で睨み付けていた12色組(プロレタリアート)の一員としては、事ここに至って漸く本懐を遂げた気さえする。*2


 いやあ、大人の経済力って本当にいいもんですね。


 見たところ塗り絵は相当時間かかりそう。ちまちま手慰みにやろっと。

*1:マリーアントワネットの真似で

*2:ちなみに12色セットには肌色は入っていなかった。従ってやむを得ずオレンジ色をごく薄く塗る事で肌色を表現していたのは私だけではないだろう。肌色が入るのは24色セット以降だったと記憶する