だって愛してる 1巻

 

だって愛してる 1 (まんがタイムコミックス)

だって愛してる 1 (まんがタイムコミックス)

 ミカヂリさんがプッシュしてた「らいか・デイズ」を読んでみたら余りにも面白かったので、勢いで購入。こちらも半端なく面白い。

 呑んだくれで売れない小説家の夫「雄二」と家計を支えるしっかり者の妻「街子」のドツキ夫婦漫才風4コマなんですが、コメディ部分とラブ部分が絶妙の配合。たぶんラブラブ話ばっかりだと読者は程なく飽きるだろうし、逆にコメディ部分ばっかりではここまでの話の深さは作れない。「らいか・デイズ」でもそうなんだけど、この「むんこ」って漫画家はその辺のバランス感覚がずば抜けてる。全くもってハラショー極まりない。

 特にこっちの「だって愛してる」の方は夫婦をテーマにしているだけあってラブ分が高いのだが、単にイチャイチャしてる訳じゃなくて所々でさりげなく見せる相手への想いの「見せ方」が悶え転がる程にイイ。シチュエーション萌えが巧いという意味では犬上すくねに近いかも知れないが、むんこはシチュエーションを作るためにキャラを犠牲にする(つまりシチュエーション優先でキャラの個性がぶれる)ような事がほとんど無いから凄い。

 また夫婦を取り巻く下町の人々の暖かさもツボ。


 この作品は是非自分自身の目で確かめていただきたいのでネタバレは避けるが、やっぱ読んだ人と共有したい部分を下記に。

<良>
・P30のチョコの話。
・P42-43の街子の母親の話。
・P93、P98の曽根の話。いい奴だな曽根。

<最高>
・P49-50の「こっちがいい」からの一連の流れ。言われてみたいね「こっちがいい」。
・P73-74の街子が泣く話。気付いたらP73のラストのコマで「それが何だ!」って声に出して言ってた俺がいる。
・P99の雄二が泣く話。

<うまい>
・P68ラストのコマ→P63扉絵→カバー下で流れが繋がってる。ちなみにカバー下の街子さんはマジでイイ女です。
・P105-106の流れ。最初繋がってるとは気付かなかった。最初からそのつもりで仏花買ってたのね。


 いやー、マジで面白いわこの漫画。次巻もガチで買おう。

  • 余談

 前も書いたけど、たまにこうやって傑作に出会えるから漫画はやめられん。
 星の数ほどある漫画から「これぞ」と言える1冊に巡り合った喜び。この瞬間が漫画読みの醍醐味だよなあ。

  • 余談2

 そういえば「らいか・デイズ」の舞台が花丸小学校で「だって愛してる」の舞台が花丸町って事は、そのうち両作品キャラのニアミスとかもあるのかな。
 …と思って読んでたら「だって愛してる」P76にらいか&らいか母出てますね。この焼いも屋さんは「らいか・デイズ」2巻P6にも出てるし。