方言

 THE HOUGEN BOOK―ザ・方言ブック ちかっぱめんこい方言練習帳!

 少し前から若い子の間で方言がちょっと流行ってるみたいです。まあ確かに北海道弁とか東北弁とか京都弁を喋る女子は可愛いですけど、勉強してまで喋るってのはちょっと違うんじゃないか?

 例えば、日常のふとした所で自分の生まれ育った国の言葉をポロリと出してしまった女子、あるいは都会に出てきてもお国言葉を恥らわずに喋る女子に対し、素朴さとか素直さとか実直さを感じて「キュン」となる。それが方言萌えの基本ではないか!*1 
 しかも感情の発露の時に方言になる、とか思わず方言が出てしまって恥ずかしがる、なんて状況は相当に「キュン」って来ますよコレ?

 つまり可愛いのは「単に方言を喋る女子」ではなく、「染み付いた方言を喋ってしまう女子」という論理にマスコミの方々は気付いていないのか?*2

 というわけで勉強した方言ってのは本当に可愛い方言じゃないんだろうな。

 それに本当にその地域に住んでいてその方言を話している人々からしてみれば、自分の国の言葉が男子の気を引く道具として勉強されてる・使われてるってのは、どういう気持ちなんだろう。
 例えば名古屋弁が東京の若い女子に使われてる事を想像してみる。…うーん、許さないとかまでは思わないけど、その娘には興味ないなあ。

 冗談めいて使うくらいなら良いんだけどね、アピールするために連発されるとウザイだろうなあ。

 やっぱね、住んだ事も無い地域の方言を異性の気を引く道具として使うというのは、それはロックじゃないよ。←これが言いたかっただけ。



<追記>

 色々ネット見てたらどうも異性の気を引く、と言うよりは仲間内での共通語・隠語的な意味合いで方言が使われてるようで。「共通語に飽き足らなくなった女子高生達が方言を使って表現の幅を広げようとしている」とか何とかもっともらしい記事もあった。するとここで言う方言ってのはギャル文字とかと一緒で仲間内でのコミュニケーション手段であり、それを使う事によって一層仲間意識を持つ、という事か。流行が発生する仕組みとしては興味深いけど、やってる事自体はやっぱり程度が低い。
 もちろん自分が小さい頃も仲間同士の隠語というか合言葉みたいなものはあったけれど、それはあくまでも数人数十人の同じ学校の仲間でしか通じないものだったし、それでよかった。
 ただし今回の方言の流行ってのはもっと人数の多い集団*3での共通語であり、(あくまで推測だが)それを使えるか/使えないか、知ってるか/知らないかという事が即「イケてる/イケてない」に直結しかねない、当の女子高生にしてみれば強迫観念にとりつかれかねない状況になってる雰囲気がする。
(少なくともマニュアル本が複数出てる事から見ても、横断的に流行している(させている?)事は明らかだ)

 くだらないマスコミに煽られて方言を勉強するのも、仲間はずれにされることが怖くてそうするのも、全く持ってつまらない事態だ。そんな事をしなくたって可愛い娘は可愛いし*4、そんな事で仲間はずれになるようなら所詮そこまでの仲だろ。

  • 余談

 こうやって自分に合わない人間をバッサバッサ切り捨てていくと確実に友人が減ります(実体験)。人間関係が苦手な人にはオススメ。仕事以外の場面でまで人間関係に気を遣いたくねえよ。

*1:少なくとも俺的にはそうだ

*2:まあわかってて煽ってんだろうけど。相変わらず下品。

*3:もちろん全女子高生が方言を勉強しているわけではないが

*4:顔が、じゃないぞ