ドーン・オブ・ザ・デッド

 バカでかいショッピングセンターに行くとたまに防火扉の位置とか確認しませんか?俺だけですかそうですか。

 というわけでホラー映画の金字塔「ゾンビ(原題DAWN OF THE DEAD)」のリメイク版です。

 元々の「ゾンビ」が結構好きで、どんなもんじゃろと思って見てみたですよ。

 んー、可も無く不可も無く。

 基本的なストーリーは同じだし、ゾンビもちゃんと気持ち悪い。原作のファンならそこそこ楽しめるのではないかと。
 あと「今回のゾンビは走るよ」って噂で聞いてた通り、やたら走りまくってたし。でも「走る」事によって緊張感が出るかって言うとそんなに効果的に使われてなかった気もするなあ。
 俺の頭が悪いせいもあるんだろうけど、途中から登場人物が増えちゃってちょっとわかんなくなった。漫画でよくやる技法「初期のうちは意識的に相手の名前をつけて話す」をやって欲しかったな。なかなか顔と名前が一致せんのよ。


 評価したいのは「外から来た暴走族によって(原作版)」と「仲間が射撃の的にする(リメイク版)」という違いこそあれ、ゾンビを遊びで殺すシーンがちゃんとあった事。
 ゾンビという映画を語る上であのくだりは非常に重要で、あそこでは「ゾンビをレジャー感覚でブッ殺しまくる彼らとゾンビ、はたしてどっちが人間的だろうか?」と問いかけていると思う。確かにゾンビは人食いの化物だが、彼らも元は人間であり、もちろん人間の形をしている。ゾンビ狩りをする彼らは、相手が動く死体であるのを良い事に擬似的に人間狩りを楽しんでいるのだ。
 この辺のエピソードをきちんと入れてくるあたり、この監督は「わかっている」と思う。

  • 余談

 あ、あと赤ちゃんゾンビは「トレインスポッティング」の方が怖かったな。あっちは天井ハイハイしてたし。首が180度回って降ってくるし。