りこん猫
- 作者: 石田敦子
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2009/02/16
- メディア: コミック
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なんとなく表紙買い。
石田敦子先生の漫画って初めて読んだけど、中々に面白かったです。とはいえこちらは飼い猫実録物なので、他の作品がどうかというと分からないのですが。
お話は「かりん」と「ぴゃー太」という石田先生宅の飼い猫の日々を描いた物語。猫を巡るドタバタや離別が思い入れたっぷりに描かれていて、猫と猫と共に過ごす日々を如何に愛しているかが伝わってくる作品でした。
絵の雰囲気も好み。他の作品も覗いてみようかな。
- 超余談
ところでこちらの作品、「ねこぱんち」という猫漫画オンリーの雑誌に掲載されていたとの事。どんな需要があるのか知りませんが、何となく一人暮らしのOLさんあたりに受けそうなコンセプトの雑誌ですねえ。
悪い言い方をしますと、ペット物・動物物ってのは「喪失」を前提として描かれる事が多いような気がします。劇中のペットの死を、かつて自分*1が経験したペットの死に重ね合わせて、わんわん泣いたり同情したりってのは、まあ作品の受け取り方・楽しみ方として非常に「正しい」のだけれど、だからって物語の結末に喪失を期待しながら頁を繰る自分の姿と、自分が「泣かせ」のエンターテインメントを楽しんでいるというウシロメタサだけは、心の隅っこにちょこんと置いといて欲しいねえ。
そういう意味で言うと、ペットを飼う事を「命の教育」なんて平然と言う親にだけは、間違ってもなりたくないものです。確かに学ぶ所は多いだろうけど、別にペットは教育の為に生まれて生きて死ぬわけじゃありません。結果論からソレを「教育」と名付けてしまうのは、「自分の為に懸命に生きている隣人の命」への、許しがたい侮辱です。
*1:読者