CYNTHIA_THE_MISSION  1〜5巻

 

CYNTHIA THE MISSION 1 (ZERO-SUM COMICS)

CYNTHIA THE MISSION 1 (ZERO-SUM COMICS)

 
CYNTHIA THE MISSION (5) (REX COMICS)

CYNTHIA THE MISSION (5) (REX COMICS)


 先の日曜日にまとめ読み。面白かったですー。

 表紙絵こそ可愛い女の子だけれど、物語は非常にしっかりした格闘モノ。登場人物の誰もが素晴らしくキャラが立っていて、一応の主人公(シンシア)はいるものの、主軸はケンカ好き達の生き様を描いた群像劇といった雰囲気。
 そしてなんと言っても良いのがダメージの描写に一切容赦が無い事。男も女も関係ナシで殴られたり切られたりボロボロになって死んだりします。グロと言ってしまえばそれまでですが、ダメージを描く為に闘争を描いているのか、それとも闘争の結果としてダメージを描いているのかは読めば十二分に伝わってきます。戦いの結果として出来る傷をきちんと描く*1事は、その戦いそのものの現実感を増すとともに、闘争という行為に対する作者の敬意の表れだと思われます。そこがいい。

 とか何とか小理屈は抜きにしても、一見格闘漫画とは見えないすっきりした絵で繰り広げられるガチンコバトルは目に新しくも楽しく、実に「読ませる」内容。5巻一気に読んでしまいました。

 1・2巻の表紙絵で買おうかどうしようかずっと迷ってた物件なのですが、5巻まとめて読めたのは却って良かったのかも。

 来週には6・7巻も同時発売との事で楽しみです。



 さて、以下は5巻を読んで気付いた事なんですが、もしかしたらネタバレになるかもしれないので反転。

 
 ところで5巻で出てきた“舌打ち師(タンクリッカー)”こと「宝凌羽(パオ・リンユウ)」ですが、もしかしてこの人って盲目じゃないですかね。というのも随分前にTVで「舌打ちの反射音で物を感知する盲目の少年」ってのを見た事があるので。要はイルカとか蝙蝠のエコーロケーションと同じ仕組みなんですが、とんでもないのは舌打ちを繰り返して物を「見」ながら、まるで普通の少年のようにサッカーに興じていた事。何と物の形だけでなく堅いか柔らかいかまでわかるそうで。

 すごいね♥人体


 で、漫画に出てくる宝凌羽も事あるごとに舌打ちを繰り返していて、また20話の冒頭の過去話では両目から出血しているようにも見えます。

 そんな事からもしかして元ネタはこの少年で、宝氏は盲目なのではという考えに至った次第。

 って偉そうに書いてて本誌では公開済みの情報だったらいい笑いものですね。とりあえず今の所検索ではヒットしませんでしたが…。


 さてどうでしょう。見事当たったらご喝采



  

*1:言い方を変えるなら、うやむやにしない