働きマン1・2巻

働きマン(1) (モーニング KC)

働きマン(1) (モーニング KC)

働きマン(2) (モーニング KC)

働きマン(2) (モーニング KC)

 一旦「男スイッチ」が入ると仕事の鬼になる女「松方弘子」を軸に、出版社で働く人達を描く作品。
 噂どおり面白い。自分も(比較的)ハードな仕事をしてる一人なので、共感できる所がそこかしこに。

 というわけで以下各章毎に感想。多少ネタバレ含むんで読むつもりの人は回れ右。


<1巻>
・女の働きマン…「仕事モードオン!」ってスゲーわかる。トップギアに入ると休憩無しで何時間でも働けるもんなあ。めったに無いけど(オイ)。

・おいしいところを持ってきマン…成田氏曰く「余裕なくすと自分を見失うから」。確かに。「忙しい」は心を亡くす、「慌てる」は心が荒れると書きます。わかっちゃいるんだけどなあ。

ラーメンマン…こぶちゃん仕事楽しそう。そしてビール美味そう。あと「えーとね、やれない理由を聞いてるんじゃなくて、どうやるか聞いてんだ」って成田氏のセリフが良い。会社でこれに類する事、良く言っちゃうなあ。

・あやまりマン…この話はキたなあ。思い当たるフシがビンビンあって。謝るにしても、相手に申し訳ないと思って謝ってるか、自分の身を守る為に謝ってるか、たいてい相手には分かっちゃうもんだからね。

・振り向きマン…照れる松方が可愛い。

・お姫さマン…由美ちゃんみたいのも結局働きマンの一種なんだよなー。これはこれでカッコいいです。


<2巻>
・今も昔も働きマン…携帯のカメラで事故現場を撮る人々を写した写真に背筋が凍る思いがした。確かにこういう事してる人いるもんなあ。
 で、ここでの編集長のセリフが超カッチョ良い。
 「生死の境を「写す」事でしか認識できない人々。今の世の中はだいぶ狂ってる。本当はみんなそう感じてる。だけどどうして良いか分からない、何も出来ない。それがこの一枚に込められてるんだ!」
 『目の前で起こってる重大事故に対して携帯で撮る事くらいしか出来ない無力で無思考な野次馬』の写真に『世の中を憂いながらもどうして良いか分からない閉塞感』を重ね合わせて見てる編集長。その視線に惚れた。

・根に持ちマン…こだわり屋だからうまく行かないだけで、堂島氏も結局働きマンなんだよな。

・報われマン…いいね千葉。あんたいい営業だ。

・一人前の働きマン…過労死は嫌だね。「働かされた/働いた」を問わず。自分が働いてる業界でもしょっちゅう聞く話なだけに。

・逃げマン…逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ。いやマジで。逃げられるとねー、怒りとかは後回しで一体どうやって仕事こなそうかで頭ン中くっしゃくしゃになるんだよねー。

・面接マン…ボールを「入社」に向かって投げるより「入社してからの目標」に投げるって話はナルホド。100%の仕事をするためには120%を目指すのと一緒か。

・こだわりマン…仕事の事で悩む松方とセラピストの白川さん。若いねえ。でも悩まないで、考えないで答えは出ないから。頑張れ。(何を偉そうに)



というわけで全国の「働きマン」並びに「これから働く人」に読んで欲しい漫画。